「お茶出しくらい、誰でもできるでしょ?」とお思いになるかたは多いかと思いますが、実はお茶出しにもマナーがあるんです。
いざお茶を出そうとすると、「両手で出すの?それとも片手?」「お盆はどこに置く?」「そもそも茶托(ちゃたく)って何?」と、意外にもたくさんの疑問が湧いてくるものです。
しかも、状況によってマナーの正解が微妙に変わることも多く、シチュエーションごとに臨機応変な対応が求められます。
「ただ出せばいい」と軽く考えていると、いざ本番で「あれ?これってどうするんだっけ?」「こんなパターン、どこにも書いてないけど…」と、予想外の場面で戸惑ってしまうことも。
そんな時に慌てないよう、今回は秘書として実際に経験してきたリアルな視点から、お茶出しのマナーと気遣いのコツをお伝えします。

“お茶出しのマナー”は、一見すると些細なことに思えるかもしれませんが、実際にはその企業の印象を左右するほど、重要な所作のひとつ。
たかがお茶、されどお茶・・・という言葉がぴったりなのです。笑
こんな疑問ありませんか?
・お茶出しのマナーって何?
・茶托って何?いつ使うの?
・お盆は使っていいの?どこに置くの?
・スペースが狭くて後ろが通れない!
・湯呑みの絵柄はどこに向けるの?


お茶出しの基本的な出し方


まずは湯呑み、茶托(ちゃたく)、お盆を準備します。
お茶をいれたら、お盆にお茶と茶托をのせます。
(※茶托とは、湯呑みの下に敷く小さな受け皿のこと。滑り止めや熱さ防止の役割があります。)
ここでポイント!茶托にお茶をのせて運ばないようにしてください!!
茶托にお茶を注いだ湯呑みを乗せたまま運ぶと、ちょっとした揺れでお茶がこぼれてしまい、茶托が濡れて見た目も悪くなってしまいます。場合によってはお客様の手やテーブルを汚してしまうこともあるため、運ぶ際は茶托と湯呑みを別々にしましょう
会議室などでの来客対応では、一番立場の高いお客様(上座)から順にお茶を出します。
座席の位置がわからない場合は、事前に先輩や上司に確認しておくのが安心です。
- 外部のお客様 → 社内の人の順
- 上座(入口から最も遠い席)→ 下座(入口近くの席)
お盆でお茶を運んだら、まずはサイドテーブルなどのスペースに一旦お盆を置き、湯呑みを茶托にのせるなど、落ち着いてお出しする準備を整えましょう。
お茶をテーブルに出したあと、お盆は静かに脇に下げましょう。
出し終えた後の退出時には、一礼して静かにドアを閉めることも忘れずに。
ここでポイント!サイドテーブルが無い場合はどうする?
サイドテーブルがない場合は、下座側のテーブルの端を少しお借りする形で、「失礼いたします」と一声添えて置かせていただくのがスマートです。


- お客様の右後ろから、両手で丁寧に出すのが基本
- 会話中の場合は無言で目礼のみ
- タイミングを見て「失礼いたします」「どうぞ」などと一言添える
- 湯呑みを茶托ごと置くときは、静かに音を立てずに置きましょう
ここでポイント!片手でしか置けない時どうする?
もしテーブルの位置や構造上、片手でしか置けない場合は、「片手で失礼いたします」とひと言添えましょう!


会議や打ち合わせが1時間以上続く場合は、途中で2杯目を出すのが丁寧です。
ただし、商談や話が白熱しているタイミングでは控え、ひと段落したタイミングや会話が落ち着いたときに、さりげなくおかわりを出すようにしましょう。



お茶出しに“正解”はありますが、それよりも「相手が心地よいかどうか」が何より大切。
マナーは形式だけでなく、“思いやり”の表現なんだと、私はこの仕事を通して感じています。
お茶出しマナーの応用ポイント
お茶を差し出すときの基本動作は、「お客様の右後ろ」から「両手で静かに置く」。
これは右利きの人が多いことを考慮していて、自然とお客様が右手で受け取りやすい位置だからなのです。
正直、私も最初は「後ろから?見えにくくない?」と思っていました。でも実際にやってみると、お客様の会話を遮らず、自然にお出しできることがわかり納得しました。
あと、現場でよくあるちょっとしたシチュエーション別の応用ポイントをご紹介します。
- 湯呑みの絵柄が一部にある時はお客様に向けて出しましょう!
- お客様が外国人の場合は飲み物の文化に配慮しましょう!メニュー表を作成して選択できるようにしてあげるとベストですね!
- 夏はお茶の温度(hot/dold)を確認し、冷たいおしぼりを添えると好印象です。
- 机が狭い・書類が多い時は手を伸ばしやすい位置に「こちらに置かせていただきます」と一声かかえてお茶を置きましょう!
- 狭くて後ろから出せない時は、「前から失礼します」と一声かけて前から出しましょう!
万が一お茶をこぼしてしまったら…


どれだけ気をつけていても、緊張や予期せぬ動きでお茶をこぼしてしまうこともあります。そんなときこそ、落ち着いた丁寧な対応が信頼を左右する場面です。
慌てず、まずはしっかり謝罪を。「大変申し訳ございません」と一言お伝えし、すぐにハンカチやおしぼり、ペーパータオルなどを使って処置をしましょう。
もしお客様の衣服や持ち物にかかってしまった場合は、「クリーニングなどの対応をさせていただきます」と誠意を持って申し出ることも大切です。
大事なのは、取り繕うのではなく、真摯に対応すること。その姿勢が相手の信頼を守る鍵になります。



万が一お茶をこぼしてしまった!!!これって大ピンチですよね・・・流石に私は経験ないのですが、もしもの時には、誠意を持って対応しましょうね!!
まとめ
お茶出しには「正解の型」はありますが、何より大切なのは「相手に心地よく過ごしてもらうために何ができるか」を考えること。
現場では、マニュアル通りにいかない場面の連続です。
ですが、大切なのは常に「相手の立場に立って考えること」。その思いやりは、きっと相手にも伝わり、良い関係づくりに繋がります。たとえミスをしてしまっても、誠実に対応すれば、信頼は十分に取り戻せます。
その場に応じた柔軟な判断力こそが、秘書としての評価や信頼を高める鍵になるのです。