「あそばせ」という言葉を耳にしたことはありますか?例えば、「ごめんあそばせ」というように使います。
普段の会話ではあまり使わないものの、上品な年配の方が使う印象の多い言葉ですね。
実はこの「あそばせ」、単に付け足しただけの言葉ではなく、敬語としての役割を持つ特別な表現なのです。
本記事では、「あそばせ」の意味や使い方、誰がどのような場面で使うのかを詳しく解説します。
さらに、私自身の体験や意外な発見も交えながら、「あそばせ」という言葉の魅力に迫っていきます。
「あそばせ」言葉の意味と役割
まず、「あそばせ」という言葉の基本的な意味を知っておきましょう。
「あそばせ」とは?
「あそばせ」は、古風で上品な敬語表現のひとつです。
もともとは「遊ぶ」に由来し、貴族や武士の間で使われていた言葉が、次第に女性言葉として定着しました。
特に、相手を丁寧に扱いながら、指示やお願いをする際に使う表現として知られています。
意味としては「〜して下さい」をより優雅に表現した言葉になります。
「あそばせ」の使い方と使う人
どう使う?
現代で使用する時って、「お手を拝借あそばせ」のように、少し芝居がかった表現として使われていますよね。
特にお嬢様キャラやマダム風の言葉としても知られていますね。
・「〜あそばせ」をつけることで、相手に対して優雅に命令を伝える表現になります。
・現代語で言うと「〜してください」に近いニュアンスになり、より柔らかく上品な響きになります。
・「〜なさる」と同じく、相手の行動を高めて表現することになります。
- 「お召し上がりあそばせ」
- 「お楽しみあそばせ」
- 「ごゆっくりあそばせ」
- 「お中元をお送りあそばせくださいまして」
のように使います。

誰が使う?
・上流階級の女性
・貴婦人
・お嬢様キャラ
この言葉を使うのは、上流階級の女性や格式の高い人々が使うのが多い印象です。
ドラマや映画などでお嬢様キャラが使うことが多いため、耳にする機会は意外と多いかもしれませんが、現代ではこの言葉を日常で使う人はほとんどいませんね。
いつ使う?
では、実際に具体的にどのようなシーンで使われるのでしょうか?
・社交的な会話 「どうぞ、お楽しみあそばせ」といった形で、パーティーやお茶会で使われることがあります。
・上品なジョークとして 友人との会話であえて「お手を拝借あそばせ」と言うと、ユーモアのある上品な表現として笑いを取ることができます。
・接客業での特別な対応 ホテルや高級レストランの接客で、上品な対応をする際に「ごゆっくりあそばせ」などと使うと、ワンランク上のサービスを提供できます。

「あそばせ」の魅力と私の体験
私が初めて「あそばせ」という言葉を使ったのは、子供の頃にお嬢様ごっこをして遊んでいた時でした!もちろん、周りに日常的に「あそばせ」を使う人はいなかったと思います。
しかし、ある日、実際にこの言葉を使う場面に遭遇し、驚いた経験があります。
それは、ホテルのラウンジでのこと。友人とアフタヌーンティーを楽しんでいたところ、隣の席にいた年配のご婦人が、「まあ、お紅茶をお召し上がりあそばせ」と言っていたのです。

その瞬間、私たちを含め、ラウンジ全体がまるでワンランク上の高級な空間へと格上げされたような感覚になりました。
この「あそばせ」という言葉が持つ品格や優雅さを間近で感じ、普段の言葉遣いがいかにカジュアルであるかを実感した出来事でした。
4. まとめ:現代でも使える「あそばせ」
「あそばせ」という言葉は、格式のある上品な敬語であり、今でも特定の場面で使うことができます。
ただし、日常会話で使うと少し浮いてしまうこともあるので、ジョークや特別なシーンでうまく活用するのがポイントです。
普段はなかなか使う機会がありませんが、いざというときにこの言葉を知っておくと、知的で優雅な印象を与えられるかもしれません。
ぜひ、機会があれば「あそばせ」を使ってみてくださいね!