着物についてはなんとなく分かるけれど、着物のコートって何を着たらいいのか分からない方も少なくないと思います。
また、着物のコートは必要なの?とお思いの方もいらっしゃると思います。
そんな着物のコート、和装コートについて種類・着用シーンなど着物のコートの必要性を説明しますので、ぜひ、一緒に学んで着物上級者を目指しましょう!
和装コート(道行・道中着・羽織・雨コート)について 種類・着用シーン・
洋服にはいくつかの種類のコートがあるように、着物にもいくつかの種類の和装コートがあります。
その種類によって着用できるシーンが異なります。
洋服のダウンコートはカジュアルな印象だったり、カシミア素材のコートはフォーマルな印象があるように、
着物の和装コートにもシーンがあり、衿の形で着用シーンを分けています。
また、和装コートの必要性もお伝えします!
今回は代表的な着物の和装コートであります、道行(みちゆき)・道中着(どうちゅうぎ)・羽織(はおり)・雨コートと呼ばれる和装コートについて紹介説明していきますね。
道行(みちゆき)
道行は、衿の形が四角く開いている和装コートです。
着物だけだと寒い時期に着用します。
道行は、礼装にも普段着としても着用できます。
こちらも和装コートになりますので、室内では必ず脱ぎましょう。
合わせる着物は、礼装用としても使えますので、訪問着・色無地・小紋・紬などといったように幅広く活躍できますね!
道行コートを一つ持っていると寒さも凌げるし、礼装用にも、普段着には使えるのでコートの購入をお考えでいたら、道行コートをオススメします。
道中着(どうちゅうぎ)
道中着は、衿が着物と同じ様な形になっている和装コートです。
こちらも道行(みちゆき)同様に着物だけだと寒い時期に着用します。
道中着という変わったネーミングですが、由来は「道中(どうちゅう)、気をつけてね」と言うように、出かける時に着る和装コートであったから「道中着(どうちゅうぎ)」と呼ばれたそうです。
普段に着るコートとして着用するものですが、室内に入る時は和装コートになりますので必ず脱いで下さい。
合わせる着物としては、小紋・紬でしょうか・・・
羽織(はおり)
羽織は、最も一般的な着物のコートになります。
元々、羽織は男性の方が着用するものだったそうです。
着用時期は素材にもよりますが大体10月〜4月頃になります。
羽織は洋服で言うところのカーディガンに当たりますので、室内で着用しても構いません。
しかしカーディガンに当たるので羽織は正装では無いです。
また、丈の長さで流行を表すそうですよ!!今は長めでしょうか・・・
着物上級者は羽織の羽裏(はうら)の柄にもこだわるそうですよ!オシャレですね!!
ファッションとしても楽しめるし、室内でも羽織れるので、「羽織」も必要性が高いのではないでしょうか!
羽裏(はうら)とは
羽織の裏地のことです。
※ 羽織は衿を外に折り返して、着物の襟を見えるように着用しますので覚えておいてくださいね!!
雨コート
名前通り、雨の時に着る和装コートです。
着物全体を覆う長い丈のコートです。
一部式と言われている着物のようなシルエットのタイプと二部式と言われている上下が分かれているタイプがございます。
見た目のシルエットが変わりますが、脱いだり着たりしやすさや、濡れたコートをたたむ手間を考えて選ぶと良いです。
雨で大切な着物が濡れてしまい、またシミの原因にもなりかねませんので、雨の時には着用することをオススメします。
素材は絹や化繊のものがありますが、大切な着物を濡らさない為に、撥水加工をすると雨が弾きますので、撥水加工しやすい素材またはされているものを選ぶと良いですよ!
※雨シミで着物が汚れてしまったり、訪問先を水で濡らしてしまわない為にも、雨の日には雨コートは必要だと思っています。
※ 雨の日に着物で出かける際は、万が一着物が濡れてしまってもすぐにふけるように、タオル・足袋の替え・ビニール袋を
持って出かけると安心です。
また、草履も雨のに用の草履や、普段の草履をカバーするものがございますので、ご活用ください!
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和装コートの必要性・マナー(まとめ)
代表的な和装コートについて説明しました。
(もちろん、その他ウールのコート・ショール・毛皮をするのもOKです。)
和装コートは、もちろん防寒のために着用しますが、着物を守る為やオシャレの為にも着用することがお分かり頂けたかと思います!そしてもう一つ理由があります。
それは和装コートの着用はマナーでもあるのです!!
和装コートが必要な理由の一番重要なことですね!
必要性(マナー)について最後に少しだけ説明します。
和装コートの必要性(マナー)について
実は着物だけで出歩くのはあまり好ましくないとされています。
和装コートを着用する事は訪問先に埃や塵を持ち込まないという、相手に「配慮する」という気持ちの表れでもあるからです。
もちろん、見た目にも着物だけでは格好がつかないのもあります!
以前、まだ和装コートを持っていない時に、寒い時期の初釜に招待されたのですが、車で行くのでドアtoドアだから和装コートなんて着なくても大丈夫!なんて自分の事だけを考えていましたら、「着物だけで行くのは先方様に失礼にもあたるし、格好もつかないから、和装コートを持っていないのであるならば、せめてショールをかけて行きなさい!」と呉服屋の友人からアドバイスを貰ったことがありました。
和装コートの必要性(マナー)を初めて実感した経験でした!
和装コートは自分の為ばかりではなく、相手への「配慮」も考えられるように、ある存在なのですね。
着物を着ていく上でこのようなマナーを知ると、さりげない「配慮」も身についていくので、自然と行動や所作なども変わってくるように感じます。
着物を知ると昔の人の考え方や、今でも残る習慣の本当の意味だったりを知ることができますので、着物という伝統を多くの方が身近に感じられるようにしたいと感じました!!
和装コートの着用シーンや必要性がお分かりいただけたかと思います。
和装コートをお持ちでない方は手持ちのショールで全然構わないと思います!
一番必要で大切なことは相手への「配慮」です!!
「和」の世界は相手への思いやりが詰まった行いや考え方をする事が多いですね!!